2021.10.11
Music of My Life by Kyoji Takahashi
#LIFE STYLE
2021.10.11
写真家 髙橋恭司が選ぶ
生涯を通して聴き続けたい10枚
TOKYO MXにて10月12日(火)より放映を開始した〈POST-FAKE〉。記念すべき第一回のアーティストとして、日本を代表する写真家の一人である髙橋恭司氏が出演してくれた。髙橋氏にとって、音楽は日々の生活や制作活動に欠かせないものだという。取材中もさまざまな音楽を紹介してくれたが、残念ながらTV版には収まり切れなかったので、ここで「生涯を通して聴き続けたい10枚」としてあらためて紹介したい。
「クラシック音楽をちゃんと聴こうと思ったきっかけは、(グスタフ・)マーラーだったんです」と髙橋氏。それまではロックやポップスを聴くことが多かったが、40代に差し掛かり、マーラーやエリック・サティを入り口に、クラシック音楽と向き合い始めたという。「クラシックは一曲一曲が長いですし、ポップスのようなわかりやすい盛り上がりもありません。だからこそ単なるBGMではなく、しっかりと音楽そのものと向き合うことが出来るんです」と、クラシックの醍醐味について語ってくれた。 受け手側が1曲単位で聴き、1曲単位で買うのが当たり前になり、それに伴い作り手側も1曲での音作りに重きを置くようになった。そんな時代だからこそ、アルバム1枚を通してそのコンセプトや込められた想いについて対峙する時間を大切にしているという。数多くあるタイトルの中でも、髙橋氏がずっと耳を傾けていたいというのがモートン・フェルドマンやジョン・ケージの手掛けた作品たち。「フェルドマンやケージは難解だと思われがちですが、ずっと聴いているうちに不思議と感覚的にわかってくる気がするんです。あとジャケットのデザインも美しいよね。だから今の若い世代も最初から拒否せず、まずは聴いてみて欲しいです」。